top of page

ゆ か: ふむふむ。

お二人にお聞きしたいのですが、私のイメージの中で たみこさんはお家がメインの片付けっていうのは

ある意味ずれを治す、過去を整理する。って感じなんです。

 

ゆりこさんは未来を整理する、目指すビジョンやゴールに対して

今ずれている物を整理するって感じがするのですが、いかがでしょう?

 

 

たみこ: そうですね。私の仕事でも過去も未来も関係がありますね。

シンプルに言えば ” 今ある物の中で、いる物といらない物を整理する。” のですが、

その時に片付けのプロによって基準が色々あるんです。

例えば、「ときめくか、ときめかないか」などね。

 

私が使っている効果的な方法は

” 何年後の自分をイメージする。その未来の自分にこれはふさわしいかどうか?” です。

 

 

ゆ か: 場から自分を作っちゃうみたいな感じ?

 

 

たみこ: そう、家の中にあるに物達でなりたい自分をコーティングして

そこへ自然となりたい自分を入れる。

一種の物を使った引き寄せのような感じです。

 

 

ゆ か: ふむふむ。それは私もよくやりますね。

大きな決断に迷ったときは、なりたい自分が何年後かに同じ決断をするかどうかで考えます。

 

 

たみこ: 物の選択をするという小さな習慣を変える事が、ものすごく大きな変化につながっているんですよ。

変わって行くってことです。

 

 

ゆ か: そうですねー。私もそう思います。

また、私は思うのは空間が、自分の人生と関係ないと思っている人が沢山いるなぁって思います。

自分はこういう人間だとイメージできている場合は、持っている物が限られてきたり

泊まるホテルとかも変わってくると思うんです。

 

 

ゆりこ: そこは言い方を変えると、この世に生きている私って女優ですよね。

そして、その舞台は家だと思うんですよ。

それをどう楽しめるかじゃないですかね。

 

 

ゆ か: そうそう、なので今の現状に妥協しないと言うか

それを感じると小さな不安ってなくなって行くと思うんですよね。

家は舞台だから、そこに幻滅してしまうと、なんでもいいやになっちゃいますよね。

 

 

ゆりこ: 思い切り自分の人生を清々しく生きる為に、ふさわしい背景(舞台)があると

より自分らしく生きれる。と思うんですよ。

 

アカデミー賞でも大道具小道具でも賞貰えるじゃないですか。

自分の人生や家を舞台と捉えたときに、監督兼女優兼小道具ができる自分なんだから

自分にはこれくらいのものでまあいっか、何となくですますとものすごくもったいですよね。

まあいっか、とかなんとなくはものすごく要注意!!です。

 

 

ゆ か: まあいっか、なんとなくだけであふれた生活だけは、避けたいですね。

ではそんなお二人は物をどうやって、どんな基準で選んで買われているんですか?

人間の姿勢は、立っている・座っている・寝ている。

ベッド・椅子・靴は、とても大事な道具

<<前のページヘ        3       次のページへ>>

ゆりこ: 人間の姿勢って立っている、座っている、寝ているの3 パターンですよね。

そのときに大事な道具ってベッド、椅子、靴だと思うんです。

 

 

ゆ か: そうですね。

 

 

ゆりこ: 元々私は人間のリハビリセラピストだったんですが、その仕事をしている時

介護用ベッド、車いす、特別な靴など、特殊な物に関しては皆注目するんです。

普通の暮らしの中のそれに対して、そこまでみてくれる専門家がいないなぁと。

 

世間的にも普段の食事するときの椅子やソファとか、割とブランドに走って、機能的な部分はみないというか。

良い人生を送る為に、先ほど挙げた3 つは原点だなと思ってます。

ただ、私が働きかけている医療の世界では、ベッドや靴に熱心な人が多いんです。車いすも多いんです。

でも普通に普段から使用する良い椅子があったら快適に暮らせませんか?って事を発信しているんです。

 

 

ゆ か: 確かに。ついつい見逃しちゃいがちで、別にいっかになっちゃいますよね。

椅子って存在が大きいですよね。

棚とかは物を置くだけど、椅子って人が支えられるもので、それで姿勢が変わりますもんね。

 

 

ゆりこ: 後は環境全体の人の気持ちを押す力ってあると思うんですよ。

例えば、コンビニの弁当でもお皿を移し替えて、綺麗に整えたりすることでより美味しそうにみえたりとか。

朗読会をするのただの事務椅子、会議用テーブルを並べただけの空間より

素敵なお花とキャンドル、テーブルクロスを用意する。

すると、「うわー楽しそう」ってみんな言います。

これが環境が人を押す力だと思うんです。

 

 

ゆ か: そういう状況、雰囲気、それを細かくパーツでみていくと一個の椅子につながるんですね。

言い換えると空間の力みたいな感じですね。

 

 

ゆりこ: そうです。そうです。

 

 

ゆ か: ではゆりこさんの中で、空間の力を出す為に何かずれているなと感じるような場面はなんですか?

それを治して行く事がお仕事のようにも感じますが。

 

 

ゆりこ: あー。例えば、老人センターの中で

高級感のある調度品、椅子とかが置いてある。

だけども、印刷物とかがぐちゃぐちゃだったりなど…

ようするにブランディングがしっかりしていない所を修正したいなーと思う事はあります。

まあいっか、とかなんとなくはものすごく要注意!!

sophia philein エグゼクティブ・クリエイティブ・ディレクター 秦由佳がモノとココロについて、いろんな方と対談するシリーズ。

bottom of page