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心地よい暮らしをするために必要なのは、家を常にきれいにしておかなければいけないとか、

ちゃんと正しい生活をしなければいけないとか、そういう「ねばならない規則」ではないと思っています。

もちろん、要素としてはたいせつですが、なによりもいちばん重要なのは、

「自分が、どんな暮らしをしたいと思っているか?」

にそれぞれが気付いていること。まずはそこだと思っています。

 

 

例えば「ヒトメボレ」という感覚は、自分の好き、嫌い、という概念を越えたところで発生するような気がします。だからわたしの暮らしには「ヒトメボレ」がたくさん。

そういう暮らしがしたい、と気付いているからこそ今の生活があるのです。

 

 

あなたの理想の暮らしはなんですか?

そこにはどんな「あなたらしさ」がありますか。

損得を越えた関係を、暮らしとの間につくっていきたいですよね。 ​​​​​​​​​​

自分の家が好きだと思うようになったのはいつだろう。

日々の暮らしが一番たいせつだと思ったのはどんなきっかけだったろうか、と。

 

今回の特集の時に、改めて思い出してみました。

 

 

思えば、仕事が忙しくなり、欲しいと思う結果や追い求める目標でいっぱいいっぱいだったとき。

わたしの暮らしの空間は、生命感のないモノに溢れ、光の入らない閉じた空間でした。

 

どれだけがんばっても、どれだけ成果をあげても、そして、どれだけ

たくさんの人に認められようとも…

 

「帰る場所が欲しい。そして、そこでホッと安心したい」という気持ちは暮らしの空間以外では満たされません。

 

それなのに、孤独やさみしさから逃げようとしているときは、

何が原因なのか全くわからずに、ひたすらに外側の世界へと解決策を探します。

 

それはきっと多くの人もそうであるように、わたしもそのうちの一人でした。

 

 

ただ、あるとき気付きます。

どこまで果てしない夢を追い求めたとしても、自分と一番ちかいところにいる存在は

「自分の暮らし」なのだ、と。

そこから少しずつ、バランスを取ることをはじめるようになります。

 

自分の心地よい生活リズム。

例えば、家具の配置やモノを置くポジションにも、何かしらのリズムというものが存在します。

 

その「自分のリズム」を意識しながら空間を変化させたり、

暮らしに溢れるモノを見直したり、生活の時間を意識的に区切ってみたり…。

 

そうすることで、毎日こつこつと生きている喜びを感じるようになったのです。

 

仕事や家事・育児、または人生の中で起こる様々な出来事をわたしたちはどうしても優先してしまいがちです。

 

だから、はっきり言えば人生を忙しくている時ほど「暮らすこと」を特別に意識することはないのかもしれません。

 

 

でもふとこころを落ち着かせた時に、いつも自分の一番そばにいてさりげなく寄り添ってくれているのは…

派手でも大げさでもない、小さな小さな毎日の積み重ねによる「暮らしかた」なんじゃないかと思うのです。

 

 

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